ここに掲載されている記事の原文はインターネット版アリスネットBBSの
'Hisa'さんの投稿されたもので、ご本人の許可の元に掲載させていただき
ました。
このRaid3・5のまとめは、特別にストライピングの区切り方を訂正し
た文章でお送りいただきました。前回の記事はあくまで簡略化したした説明だ
としておいてください。また、ストライピングはこちらに記載されているよう
になっているそうです。
RAID について -7-(RAID-3,5 のまとめ)
さて、RAID-3 ですが、今まで紹介してきた RAID-1 では、バックアップ用の
ディスクが、データー用のディスクと同じ数だけ必要になります。
これではディスクの効率が悪いので、もっと効率をよくするために
そのままミラーリングするのではなく、パリティ(次の書き込みに
詳しく書いておきました)という手法を用いて、ディスクの効率を
良くしながら、バックアップも行ってしまおう。といったわけで
出てきたのが、RAID-3 になります。
ここでいう " パリティ " とは広い意味で使っています。
どちらかというと " ECC " と言ったほうが良いかもしれません。
本来、ハードディスク内部でもパリティチェックは行われている
のですが、ディスクそのものが故障した場合はお手上げです。
RAID-3 の場合は、データー分のディスクにパリティ用の
ディスクを1台追加するだけですみますので、RAID-1 よりも
大容量のディスクシステムを構築する場合に有利です。
但し、専用の RAID コントローラーが必要になります。
ここで、RAID-0 の場合にデーターが下記のようにディスクに
書き込まれるとすると、
*** RAID 0 ***
HDD-1 | HDD-2 | HDD-3 |
データーA-1 | データーA-2 | データーA-3 |
データーB-1 | データーB-2 | データーB-3 |
データーC-1 | データーC-2 | データーC-3 |
データーD-1 | データーD-2 | データーD-3 |
RAID-3 の場合は、
*** RAID 3 ***
HDD-1 | HDD-2 | HDD-3 |
データーA-1 | データーA-2 | パリティ |
データーA-3 | データーB-1 | パリティ |
データーB-2 | データーB-3 | パリティ |
データーC-1 | データーC-2 | パリティ |
データーC-3 | データーD-1 | パリティ |
データーD-2 | データーD-3 | パリティ |
といった感じになります。
ここで、RAID-3 を見た方は「あれっ」と思われたかもしれません。
そうです。パリティが1台のディスクにしか無いため、HDD-3 への
入出力が集中してしまい、パフォーマンスが発揮されません。
そのため登場したのが RAID-5 です。
RAID-5 はパリティを各ディスクに分散させてしまい、パフォーマンスも
向上しようと言うものです。
ですから、同様に、RAID-0 の場合にデーターが下記のようにディスクに
書き込まれるとすると、
HDD-1 | HDD-2 | HDD-3 |
データーA-1 | データーA-2 | データーA-3 |
データーB-1 | データーB-2 | データーB-3 |
データーC-1 | データーC-2 | データーC-3 |
データーD-1 | データーD-2 | データーD-3 |
RAID-5 の場合は、
*** RAID 5 ***
HDD-1 | HDD-2 | HDD-3 |
データーA-1、A-2 | データーA-3、B-1 | パリティ |
データーB-2、B-3 | パリティ | データーC-1、C-2 |
パリティ | データーC-3、D-1 | データーD-2、D-3 |
となります。
しかし、なぜ、
HDD-1 | HDD-2 | HDD-3 |
データーA-1 | データーA-2 | データーA-3 |
パリティ | データーB-1 | データーB-2 |
データーB-3 | パリティ | データーC-1 |
データーC-2 | データーC-3 | パリティ |
データーD-1 | データーD-2 | データーD-3 |
のように、シンプルにしなかったかというと、同時に4つのデーター
(データーA の場合、A-1、A-2、A-3、パリティ)にアクセスするため、
どこかで、アクセスが重なる部分が出てきます。
データーの安全性を考えた場合、データーチェック用のパリティは
単独でアクセスするようにしたほうが安全ですので、
こんなややこしいアクセス方法になってしまいます。
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