skkdic-expr2 はじめに ======== skkdic-expr2は、SKK辞書のユーティリティです。標準のSKK辞書ツールと同等の機能を 持ち、より高速に実行する事を目指しています。 コンパイル&インストール ======================= 必要なもの ---------- skkdic-expr2はGLIB-2.0を使いますので、あらかじめインストールされている必要があ ります。また、pkg-configがGLIB-2.0を正しく見付けられる事が前提です。うまくいか ない場合はPKG_CONFIG_PATHの設定を見直してください。GLIB-2.0が見付からない場合は skkdic-expr2はコンパイルされません。 作り方 ------ 標準のSKK辞書ツールと同じです。GLIB-2.0が見付かっている場合は、 $ ./configure; make で、SKK辞書ツールと一緒に、自動的に作られます。 プログラムの説明 ================ skkdic-epxr2は、複数のSKK辞書をマージしたり、差分をとったり、共通する語を抜き出 す事ができます。 例1: jisyo1 と jisyo2 をマージして、jisyo3の内容を引いてから newjisyo に格納 $ skkdic-expr2 jisyo1 + jisyo2 - jisyo3 > newjisyo 例2: 自分のユーザー辞書に含まれる新規登録語(L辞書に含まれない語)のうち、wrong 辞書に登録された候補を出力する。 $ skkdic-expr2 ~/.skk-jisyo - SKK-JISYO.L ^ SKK-JISYO.wrong skkdic-expr2はソートされた結果を出力します。skkdic-sortを使う必要はありません。 書式 ---- skkdic-expr2 [-o 出力ファイル] 辞書ファイル [[+-^] 辞書ファイル]... オプション ---------- -o 出力ファイル 作業結果を標準出力に出す代わりに、指定されたファイルに書き込みます。 演算子 ------ + 続く辞書ファイルの内容を、これまでの結果にマージします。 - 続く辞書ファイルの内容を、これまでの結果から引きます。 ^ 続く辞書ファイルの内容と、これまでの結果との共通集合を求めます。 ('&'ではなく'^'である事に注意。^を選んだ理由は、capに少しは似てるからです) 注意点 ------ 現時点では、ユーザー辞書に含まれる、送り仮名を含んだデータ("[]"で括られたもの) は削除されます。skkdic-exprのデフォルトでの挙動(-Oを指定しない)と同じです。 二つの辞書をマージする際に、同じ語に違う注釈が付けられていた場合は、二つの注釈 を","でつないで格納します。 著者 ==== 福地健太郎