パピーはマルチユーザ用のデストリビューションとして開発されていません。他のデストリビューションと比べて、各ユーザは全てのファイル、プログラム及び個人データをアクセスすることができます。しかし、パピーはマルチユーザに対するオプションを多少持ってます。
もし、一つのパソコンで複数のユーザがパピーを使うならば、「pup_save.2fs」ファイルをユーザ各個人に割り当てる事ができます。この方法で各個人が自分なりのパピーの設定及び個人のファイルを自分の「pup_save.2fs」ファイルに保存する事ができます。
全ての「pup_save.2fs」ファイルは同じディレクトリの中に保存している必要があり、ファイル名は「pup_save」から始まる必要があります。例えば二人のユーザ(JuliaとAlexander)の場合、元々の「pup_save.2fs」ファイルのコピーを作ります。そしてそのオリジナルのファイルを「pup_save_Julia.2fs」として改名し、コピーを「pup_save_Alexander.2fs」として改名します。パピーの起動時に、どの「pup_save.2fs」ファイルを使うかと聞かれます。
4.4章でも説明した様に、各ユーザは自分のプログラムと個人ファイルの入ったCD/DVDを使用する事ができます。ブートオプションの「multi-session」を使って下さい。マルチセッションは興味深いですが、同じCD/DVDデーターメディアに何回も何回も保存することに対して抵抗感があります。自分のファイルが紛失する恐れがあるからです。